Spotifyには楽曲の特徴量を取得できるAPIがあります.
BPMやキーなど一意に決まりそうな特徴量もありますが,ダンスのしやすさやポジティブさなど曖昧な数値も取得することが出来ます.
これを用いて水瀬いのりさんの楽曲を覗いてみました.
今回は,danceability(ダンスのしやすさ),energy(活力さ),acousticness(アコースティックさ),liveness(ライブ音源っぽさ),valence(ポジティブさ)に注目してみます.
🎵取得範囲
水瀬いのりさんがライブツアーで歌う楽曲とします.
具体的には,2021年末までにリリースされた「夢のつぼみ」以降のシングル・アルバム + 「まっすぐに、トウメイに。」です.
アルバムとシングルどちらも入っている曲も値が違ったためどちらとも取得しました.
👑ランキング
特徴量と説明,上位・下位,感想の順に書いていきます.
💃danceability(ダンスのしやすさ)
テンポ、リズムの安定性、ビートの強さ、全体的な規則性に基づいてダンスのしやすさを表現しています.高いほどダンスに適しています.
🥇1位: Morning Prism(0.726)
最下位: 僕らは今(0.198)
朝をテーマとした曲であるMorning Prismが1位でした.常に同じ調子で曲が進行するのでリズムの安定性という面では納得です.
反対にライブ映えする楽曲である「僕らは今」や「Ready Steady Go!」は下のほうになりました.
💪energy(活力さ)
高いほどエネルギッシュです.デスメタルでは高く,クラシックでは小さくなります.ダイナミックレンジ、知覚されるラウドネス、音色、オンセットレート、一般的なエントロピーなどに基づきます.
🥇1位: 夢のつぼみ(0.992)
最下位: いつもずっと(0.41)
デビューシングルがかなり高い値を取っての1位.元気の良さが楽曲にも現れていることでしょうか.下には「いつもずっと」「あの日の空へ」「BLUE COMPASS」など落ち着くような,少し長めの曲が並びました.
🎸acousticness(アコースティックさ)
高いほど非電気楽器的な楽曲です.
🥇1位: BLUE COMPASS(0.884)
最下位: クリスタライズ(0.000511)
数値に大きく差が付きました.energy項で下の方に並んだ楽曲ではこちらでは上位に入っています.「クリスタライズ」は納得の最下位.一つ上の「Catch the Rainbow!」と比べても1桁違い,圧倒的電子音楽ないのり楽曲と言えます.
🎤liveness(ライブ音源っぽさ)
高いほどライブ音源に近い値です.0.8を超えればライブ音源の可能性が高いです.
🥇1位: Dreaming Girls(0.544)
最下位: Ready Steady Go!(0.0375)
「Dreaming Girls」をライブっぽさという観点で聴いたことはありませんでした.でもこのランク付けなら「Ready Steady Go!」もライブっぽい気がするのですが・・・!?
🥰valence(ポジティブさ)
valence の値が大きいほど,ポジティブ(Happy, Cheeful, euphoric: 楽しい、陽気、多幸的)です.逆に値が低いとネガティブ (sad, depressed, angry: 悲しい、抑圧された、怒り) な楽曲です.
🥇1位: 夏の約束(0.941)
最下位: 僕らは今(0.149)
これも数値に大きな幅が生まれました.女性向けコンテンツの主題歌としてリリースされていることもあり取得範囲の中では少し特殊な楽曲である「夏の約束」が1位.一番下の「僕らは今」はlivenessさも低いところから見るとSpotifyさんは良さをわかってくれていないようです・・・.(いい曲ですよ!)
🖥結果生データ
track_name,album_name,album_type,danceability(ダンスのしやすさ・高いほど踊りやすい),energy(活力さ・高いほどエネルギッシュ),key(https://en.wikipedia.org/wiki/Pitch_class),loudness(dB値・音の大きさ),mode(major=1 minor=0),speechiness(言語の多さ),acousticness(アコースティックさ・高いほど非電気楽器的),instrumentalness(インストルメンタルさ・目安0.5以上でインストルメンタルと判断できる),liv…
💭感想
見たことない観点で楽曲を見れる楽しさもありますね.
BPM推定は「Happy Birthday」が203.961と圧倒的な値を叩き出してくれました.高難易度誕生日会が開けますね・・・.(体感98-102くらいな気がします.序盤(ゆっくり)とサビ(早め)の部分の両方をいい感じにするとこんなものなのかもしれません)